【債券ETF】主要な債券ETF 7本の紹介と解説

よっちゃん

こんにちは、よっちゃんです。

私はポートフォリオのリスク低減効果と今後の米国利下げによる債券価格の上昇を期待して米国債券ETFのBNDとTLTに投資をしています。

今回は主要な債券ETFを7種をご紹介するとともに、私がBNDとTLT の2銘柄に投資している理由をご紹介します。

目次

債券とは

債券とは国や企業が、投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券です。

債券には満期が定められており、満期となる償還日には、額面金額が投資家に払い戻されます。投資家は、発行体に対してお金を貸す代わりに利息をもらう、というイメージです。

国が発行する債券を国債、地方自治体が発行する債券を地方債、企業が発行する債券を社債と言います。

一般的に、信用リスクが低い国や企業から発行される債券ほど金利は低く、高リスクな発行体からは高金利で提供されます。

債券は発行体が破綻しない限り、投資した元本と利息が支払われるため比較的安全な投資とされています。特に経済が不安定な時期には、リスクが低く安定したリターンを求める投資家から支持される傾向があります。

また、一般的に債券価格と株価は逆相関の関係があり、株価下落局面において債券は値上りする傾向があります。

よって、株式だけのポートフォリオに債券を加えることによってポートフォリオのリスク(振れ幅)を低減させる効果が期待できます。

ETFとは

ETFは「Exchange Traded Fund」の略称で、日本語では「上場投資信託」と訳されます。

ETFは、株式や債券などの投資商品をひとつのパッケージにまとめた投資商品です。一言で言えば、ETFは投資商品の詰め合わせパックです。

たとえば、1つの株式や債券に投資する代わりに、ETFに投資をすることで多数の株式や債券に分散投資することができます。

上場と非上場の違いは、現物株のようにリアルタイムで取引できるかどうかです。上場投資信託=ETFは株式市場がオープンしている間は常に基準価額が変動し、リアルタイムで取引ができます。

一方で投資信託の場合、基準価額の変動は一日一回で、売買を申し込んでから取引が成立するまでタイムラグが発生します。

主要な債券ETF(7種)一覧

主要な債券ETFを以下の表にまとめました。

総合米国債券ETFのBNDとAGG

総合米国債券ETFのBNDとAGGは、どちらも米国内の投資適格の国債や社債といったあらゆる債券に投資をする債券ETFです。つまり、どちらかのETFに投資することで米国全体の優良な債券に投資ができるイメージです。

BNDはバンガード社が、AGGはブラックロック社が運用しており、どちらの運用会社も世界最大規模の優良な資産運用会社です。

経費率はともに0.03%と非常に安く、保有銘柄数はどちらも1万銘柄以上、債券の平均残存期間もほぼ同じ8.45~8.5年です。2024年7月5日時点では、若干、BNDの方が配当利回りが高くなっております。

BNDとAGGの基準価額推移

Portfolio Visualizerを用いてBNDとAGGのバックテストを行ってみました。

濃いブルーがBND、ターコイズブルーの線がAGG、1つだけ飛び抜けた薄いブルーの線がS&P500です。

S&P500のように値上り益は期待できませんが、S&P500はコロナショックのあった2020年は大きく落ち込んでいる一方、BNDとAGGはコロナショック時にも大きな下落はありませんでした。

BNDとAGGの折れ線はほぼ重なっており、両者のリターンの差は気にしなくて良いレベルかと思います。また、経費率、保有銘柄数、残存期間もほぼ同じですので、ご自身の使用されている証券口座の都合やお好みで選べば良いかと思います。

私がBNDに投資し始めた当初、AGGの経費率は0.04%、BNDが0.03%だったため、経費率が0.01%低いBNDにしましたが、今は経費率も同じになったのでどちらでも良いと思います。

米国長期債券ETFのTLT

次に米国長期債券ETFのTLTのご紹介です。TLTは残存期間が20年超の米国国債を対象としたETFになります。

TLTの特徴

一般的に、債券の残存期間が長くなるほど金利の変動による債券価格の変動も大きくなるため、BNDやAGGよりも金利に対してより敏感なETFとなります。

また、債券価格は金利と逆相関の関係があるため、金利下落局面においてTLTは債券価格の上昇が期待できます。

加えて、配当利回りも3.87%(2024年7月8日現在)と高く、値上り益と分配金利回りの両方を狙える債券ETFと言えます。

TLTの基準価額推移

TLT(濃いブルー)、BND(ターコイズブルー)、S&P500(薄いブルー)の基準価額推移を比べてみました。

TLTはBNDに比べて値動きが大きく、2022年に米国の利上げが始まってから大きく下落しているのがわかります。

やはり、長期債のTLTはBNDに比べ金利に対して敏感なETFとなっております。

私は今後の米国の利下げによりTLTの価格が上昇すると期待し、2024年に入ってからTLTに投資を行っており、現在ポートフォリオの10%がTLTとなっています。

米国以外の先進国債券ETFのBNDX

BNDXは日本と欧州を中心に、米国以外の主要先進国の債券に幅広く投資するETFです。

投資対象は米国以外の先進国の国債や政府系機関債、社債などを中心としており、6000以上の銘柄に投資しております。

BNDXの特徴

経費率は0.07%と低コストですが、分配金利回りは2.29%(2024年7月8日時点)と他の債券ETFよりは多少低めとなっております。

BNDXの投資対象の約6割がヨーロッパの先進国の債券、約2割が日本国債となっており、金利の低い日本の国債を含んでいることが配当利回りが低くなっている要因です。

BNDXの基準価額推移

BNDX(濃いブルー)、BND(ターコイズブルー)、S&P500(薄いブルー)の基準価額推移を比べてみました。

BNDXは若干BNDよりも基準価額が上回っておりますが、ほぼ同じような値動きです。従って、私はBNDを保有しているため、新たにBNDXを持つ必要はないと考え、購入には至っておりません。

米国以外の先進国債券や社債にも分散して投資をしたいという方には、BNDXも選択肢に入るかと思います。

新興国債券ETFのVWOB

次にご紹介するのは、新興国債券ETFのVWOBです。

VWOBは新興市場の政府・政府機関・政府系企業が発行する残存期間が1年超の米ドル建て債券で構成されたETFです。

VWOBの特徴

経費率は0.20%とBNDやBNDXに比べて少し高めですが許容範囲と言えるでしょう。

分配金利回りは5.99%(2024年7月8日時点)と米国や先進国に比べて信用リスクが低いため配当利回りは高くなります。

VWOBの基準価額推移

VWOB(濃いブルー)、BND(ターコイズブルー)、S&P500(薄いブルー)の基準価額推移を比べてみました。

BNDに比べて値動きは大きいのが見て取れます。また、2020年のコロナショック時にはS&P500と同様に大幅に下落しているのがわかります。

これはコロナショックにより新興国の財政が不安視され、資金が流出したためと考えられます。

米国や先進国の債券に比べると新興国債券のVWOBはリスクが高いですが、分配金利回りを重視される方には選択肢になり得るかもしれません。

米ドル建て投資適格社債ETFのLQD

次にご紹介するのは米ドル建て投資適格社債ETFのLQDです。

LQDの特徴

LQDはドル建てで発行されている社債2500銘柄以上で構成されているETFです。

投資適格とされるBBB以上の格付けを獲得している銘柄のみで構成されており、値動きも比較的安定しています。

経費率は0.14%と低コストに抑えられており、分配金利回りは4.37%(2024年7月8日時点)と高水準です。

LQDの基準価額推移

LQD(濃いブルー)、BND(ターコイズブルー)、S&P500(薄いブルー)の基準価額推移を比べてみました。

LQDはBNDに対して基準価額が若干上回っておりながら、2020年のコロナショック時もそこまで大きく下落していないように見受けられます。

分配金利回りは4.37%と高い水準にありますので、BNDやAGGよりも更にリターンを狙いたいという方には選択肢となるかもしれません。

米ドル建てハイイールド社債ETFのHYG

最後にご紹介するのは、米ドル建てハイイールド社債ETFのHYGです。

HYGの特徴

LWDと同じくドル建てで発行されている社債で構成されているETFですが、こちらは格付けがBB以下、通常「ジャンク債」と呼ばれる社債1,000銘柄以上で構成されたETFとなっています。

経費率は0.49%と今回紹介した債券ETFの中でも最も高コストではありますが、分配金利回りは6.28%(2024年7月8日時点)と最も高い分配金利回りとなっております。

HYGの基準価額推移

今回はHYG(濃いブルー)、LQD(ターコイズブルー)、BND(グレー)、S&P500(薄いブルー)の基準価額推移を比べてみました。

S&P500を除き、直近の基準価額はHYG>LQD>BNDとなっております。これら3つの債券ETFの中では、HYGはコロナショック時の下落幅は大きいです。

LQDは格付けが低いハイイールド債券を集めたETFであり、デフォルトのリスクは投資適格の社債に比べ高い分、債券ETFの中ではハイリスクハイリターンな商品だと言えます。

まとめ

今回は主要な債券ETFを紹介させていただきました。

私は低リターンではありますがポートフォリオのリスク低減のために値動きがマイルドなBND、そして今後の米国の利下げによる基準価額の上昇を期待してTLTの2種の債券ETFに投資しています。

今回、改めて調べてみたところ、投資適格社債ETFのLQDも分配金利回りが魅力的だと思いましたので、LQDもポートフォリオに加えようか考えています。

なお、上記はあくまで私の考えになりますので投資は自己責任・自己判断でお願いします。

それでは最後までお読み頂きありがとうございました。

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